「モノのインターネット」のモノ以外にも注目

“コネクテッド○○”が身近に

世界的に「モノのインターネット」という言葉が流行し始めている。

Internet of Things、略してIoTは、今最もホットなカテゴリーの1つ。Windows 95に端を発する“IT革命”から、インターネットへの常時接続が当たり前になりつつあった当時の“情報通信革命”、その後は携帯電話やスマートフォンなどモバイル機器によるネット利用の拡大へと至ったわけだが、次の大きな流れがIoTになるとも言われている。

IoTは、モノのインターネットという訳が示す通り、世の中のさまざまなモノがインターネットに接続することを意味している。PCとモバイル端末ももちろん含まれるが、それよりも家電や小さなガジェットなど、今までインターネットとは直接関係のなかったモノがインターネットに接続する、ということの方にフォーカスしている。

具体的な例を挙げると、家庭にあるヘルスメーターであれば、自身や家族の身体情報をインターネットにアップロードして、その情報をもとに健康状態を管理したり、状態に応じたアドバイスを専門家から受けたりできる、というのが1つ。自動車をインターネット接続させる“コネクテッドカー”や、マイホームの状況を監視できるようにする“コネクテッドホーム(スマートホーム)”といったコンセプトも具現化しつつある。

家庭以外では、各地にある工場の中や農場のハウス内の温湿度などを監視するセンサーを空調設備に埋め込み、インターネットを通じてそれらの情報を集約し、空調管理を1箇所でコントロールしたり、故障をすばやく発見する、といったような使い方がある。また、自動販売機の稼働状態や売れている商品の情報を送信し、販売傾向を把握して商品補充に活かす、といった取り組みにも利用されている。

周辺市場も活発化

これらあらゆるものをインターネットにつなげるために、固定回線だけでなく、小型の設備・製品にも対応可能なモバイルネットワークも利用される。多くの場合、送信される情報はかなり限定的な小さなデータで、かつ頻繁に通信する必要がないため、スマートフォンで採用されているような高速通信可能な回線ではなく、極小のデータを送信するのに十分な低速回線が用いられる。そのための小型の通信モジュールも開発が盛んだ。

さらに、モノから送信されたデータを受け取り、人間がそれを見て活用しやすくするためのオンライン上のサービスも必要となる。Web上などで動くサービスそのものを開発しなければならないのは当然だが、そのサービスを稼働させるためのサーバーハードウェア、サーバーソフトウェア、情報を格納するためのデータベース、ストレージなど、クラウドサービスも不可欠だ。

IoTというと、まさにインターネットに接続するそのモノ、ハードウェア単体に注目しがちだが、実際にはセンサー、通信モジュール、バックグラウンドのWebサービスやクラウドサービス、それらを運用する各種サーバーなどなど、周辺の多くの市場でもIoTを巡るさまざまな動きが活発化していることがわかる。自身のビジネス範囲でIoTと関わりをもてそうなところも、もしかしたらあるのではないだろうか。