「iBeacon」のマーケティング活用法(1)-そもそもiBeaconとは

近頃、マーケティング関連で大きな注目を集めているハードウェアの1つに、「iBeacon(アイビーコン)」があります。一体iBeaconとはどのようなもので、それを使うことで何ができるのでしょうか。

Bluetooth Low Energyを活用した近距離通信技術

スマートフォンの技術を応用したマーケティング手法にはさまざまなものがありますが、中でもマーケティングに活用しやすい技術として、いま高い注目を集めているのがiBeaconです。

iBeaconとは、iPhoneなどに搭載されている「iOS 7」で標準対応している、近距離無線通信技術の1つです。「ビーコン」と呼ばれる電波を発する小型の機器を設置しておくと、iPhoneが近づいた際にビーコンの電波に反応。それによってiPhone上で現在の位置を正確に検出したり、特定のアプリを自動的に起動させたりと、さまざまなアクションを起こすことができるというのが大まかな仕組みです。

電波を用いることでスマートフォンとリアルとの接点を簡単に、しかもユーザーに負担をかけない形で実現できるのが、iBeaconがもたらす大きなメリットといえるでしょう。

iBeaconに用いられているのは、Bluetooth Low Energy(BLE)という技術です。BLEはその名前の通り、スマートフォンとワイヤレスのヘッドホンやキーボードなどを接続する近距離無線通信規格「Bluetooth」のバージョン4.0から対応している仕組みのこと。通常のBluetoothよりやり取りできるデータ量は少ないのですが、その分消費電力が非常に少ないのが大きな特徴となっています。

それゆえiBeacon用のビーコンは、乾電池などで数カ月~1年動作させられるなど、メンテナンスに手間がかからず小型化も容易というメリットがあります。しかもBLEは汎用の仕組みで量産がしやすいため、ビーコン自体の単価も非常に安く導入が容易な点も、iBeaconが注目を集めるポイントといえるでしょう。

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NFC以上、GPS未満での活用がベスト

先にも触れた通り、iBeaconはBLEの技術を用いています。それゆえiBeacon対応のビーコンは、一般的なBluetoothデバイス同様、最大で10m程度まで電波を飛ばすことが可能です。

たとえばユーザーが店舗の中にいるかどうかをチェックして、スマートフォンに情報を配信するといったジオフェンシング施策も、iBeaconを使えば、数個程度のビーコンを店内に設置するだけで簡単に実現できるようになります。

従来、こうした施策を実現するにはWi-Fiや音波など専用の仕組みを用意する必要があったため、提供するのにコストと時間がかかっていました。しかしiBeaconなら範囲に応じた数のビーコンと、それを利用するためのアプリを用意するだけで済むため、導入にかかる負担を大幅に抑えられます。

一方で、近距離無線通信といっても電波がある程度広い範囲に届くことから、NFC(Near field communication)のように「iPhoneを近づけた時だけ反応させる」といった行為は、不可能ではないもののあまり得意ではありません。また、屋外の広い範囲で位置を特定したいというのであれば、GPSを使用した方が、手間がかからないでしょう。

それゆえiBeaconの活用範囲は、主として「NFC以上GPS未満」のエリアになると捉えておくべきでしょう。GPSが苦手とする地価や屋内での位置測定や、先に触れたようなジオフェンシング施策などが、iBeaconの主な利用方法になると考えられています。

次回は、iBeaconの活用方法について考えてみたいと思います。

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