ギガビットへと向かう無線通信技術。モバイルへの影響は?

ギガビットへと向かう無線通信技術。モバイルへの影響は?

スマートフォンの普及により、モバイルネットワークや無線LANの高速化が進んできた。今後どこまで高速化が進んでいくのか。現在と近い将来の通信技術について簡単におらさいしてみよう。

キャリアが取り組む次世代高速通信技術「LTE-Advanced」

まず4Gとも呼ばれる現在主流の高速モバイルネットワークについてまとめてみる。NTTドコモは4GではなくXiと呼んでいるが、最大受信速度は一部地域で150Mbps、その他多くの地域で112.5Mbpsや75Mbps以下の速度を実現している。KDDIは4G LTEで同100Mbpsを、WiMAX 2+で東名阪エリアにおいて同110Mbpsを実現。SoftBankはSoftBank 4Gで同110Mbpsを、SoftBank 4G LTEで同112.5Mbpsのサービスをそれぞれ提供している。

ここまでの最大受信速度をまとめると、ドコモは150Mbps、KDDIは100Mbps、ソフトバンクは112.5Mbpsとなる。もちろん理論値であって実際の通信でこの速度が出ることはない。とはいえ、いずれも現在主流の家庭向け光回線における最大100Mbpsと同等以上の数字にはなっている。

近い将来、モバイルネットワークはどう進化していくのか。ドコモは次世代高速通信技術のLTE-Advancedを採用し、2014年度中に最大受信速度225Mbpsの通信サービスを提供する計画だ。ドコモのLTE-Advancedでは理論上最大3Gbpsまで高速化できるとするが、将来的には10Gbpsを目指して開発を進めていくという。

KDDIはLTE-Advancedの技術をすでに取り入れ始めた。キャリアアグリゲーションと呼ばれるもので、150Mbpsのサービスを一部機種・地域で開始している。ドコモと同様、理論値としては最大2Gbpsまで高速化できるとしている。ソフトバンクもLTE-Advanced TDDの研究開発を進め、実験室内では1Gbpsを超える速度を達成しているという。

なお、ドコモは2015年度から都市部で最大1Gbpsのサービスを開始するとも宣言している。KDDIとソフトバンクの1Gbpsサービスは2016年度からと見込む。ギガビットクラスのモバイルネットワークの実用化がいよいよ視野に入ってきたと言えるわけだが、ここで主に屋内で使用することになる無線LAN(Wi-Fi)についても見てみたい。

無線LANは新規格WiGigでギガ超えを狙う

現在多くの機器が対応している高速無線LAN規格は、IEEE 802.11nと呼ばれるもの。最大通信速度は300~450Mbps、一部の無線LANルーターでは600Mbpsまで可能としている機種もある。最近になって対応機種が増えてきたIEEE 802.11ac規格では、433Mbpsから1Gbps超をカバーする。無線LANもそろそろギガビット超が見えてきたところだ。ただ、これらは無線LANルーターのスペックであり、既存のスマートフォン・タブレットのほとんどが実際に対応しているのはIEEE 802.11acの最大433Mbps止まりとなっている。

しかし無線LANは今後さらなる進化を遂げる。IEEE 802.11ad、通称「WiGig(Wireless Gigabit)」という無線LAN規格がすでに策定され、最大約7Gbpsの通信速度を実現するという。スマートフォン・タブレットの多くで採用されているクアルコムのチップセットSnapdragonも、2015年にはこのWiGigの高速通信に対応する次世代版が登場予定だ。

こうしてみると、2015年がモバイル端末にとってのギガビット時代の始まりになると思われる。端末サイズの問題から内蔵できるアンテナの個数が制限されたり、仕組み上電波が遠くまで届かず限定的な範囲でしか利用できないこともあるため、いつでもどこでもギガビットクラスの通信が可能、というのはまだまだ先になるだろうが、ここまでロードマップが明らかになっていれば、2015年以降はギガにふさわしい新たな周辺サービスやコンテンツが生まれることも期待できそうだ。

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