スマートフォン動画のマーケティング活用(1)動画サービスの特性を知る

スマートフォンのハード自体の性能進化に加え、最近ではLTEなどによる高速モバイル通信が広く普及したことから、近年急速に“動画”の利用が広がっています。従来はテレビやパソコンなど画面で視聴されてきた動画サービスが、若年層を中心に、スマートフォンで視聴されるようになってきました。

それだけに今後、スマートフォンでいかに動画を活用するかが、企業のプロモーションやマーケティングにおいても重要になってくると考えられます。とはいえ、動画はテキストや画像と比べデータ量が多いのに加え、画面が狭いスマートフォンではユーザーに与えるインパクトがより直接的なだけに、適切なものを提供しなければ、利用者に不快な印象を与えることにもなりかねません。動画をうまくプロモーションに活用するには、ユーザーがどのようなスタイルで動画を楽しんでいるのかを理解することが重要です。そのためには、多くのユーザーが利用している動画サービスの特性を知っておく必要があります。動画サービスは大きく3つに分かれます。

まず、最近話題となっている「Netflix」や「dビデオ」「Amazonビデオ」などに代表される、映画やドラマなどの映像作品を配信する有料動画配信サービス。これらは月額課金、あるいは都度課金によってコンテンツを販売して収益を上げるビジネスモデルを採用しています。動画コンテンツの魅力が重視されることから、広告やマーケティングとは別の領域のサービスといえるでしょう。

スマートフォン動画画面1

主にマーケティング用途に利用されているのは、残り2つのサービスとなります。1つは「YouTube」「ニコニコ動画」などに代表される、ユーザー投稿型の動画共有サービスです。これらの中には一部有料(課金)を採用しているものもありますが、基本的にはさまざまな人が公開している動画を無料で配信し、広告によって収益を上げるビジネスモデルとなっています。無料で誰でも動画を投稿でき、多くの人に視聴してもらいやすいことから、マーケティングなどにも幅広く活用されつつあります(写真は「YouTube」より)。

スマートフォン動画画面2

そしてもう1つは、「Ustream」「ツイキャス」などに代表される、ライブストリーミング系のサービスです。基本的なビジネスモデルは動画共有サービスと同じであり、幅広いユーザーに視聴してもらいやすいサービスですが、こちらは文字通りその時しか見ることのできない“生放送”を提供できる点に大きな特徴があります。ストック型の動画配信サービスとは異なり、ライブならではのリアリティや一体感が得られると特に若い世代からの支持が高いのに加え、視聴者からダイレクトな反応が得やすいことから、最近はプロモーション用途に活用される機会も増えているようです(写真は「ツイキャス」)。

スマートフォン動画画面3

動画共有サービスとライブストリーミングサービスは、同じ動画でありながらサービス内容に大きな違いがあるため、両サービスの効果的な使い分けが重要なポイントになってくるでしょう。スマートフォンで動画が積極的に活用されているゲームアプリの例を見ると、ゲームのプロモーションや遊び方の説明などは動画共有サービスを、ファン向けの最新情報提供や、ゲームによる対戦イベントなどはライブストリーミングを活用することが多いようです。

またサービスによって、利用するユーザーの特性や傾向にある程度違いがある点にも注意する必要があります。YouTubeは比較的ユーザー層が幅広く、ツイキャスなどは若い女性の利用が圧倒的に多いなど違いがあるので、アピールしたい商品やコンテンツの内容によってサービスを使い分けることもポイントです。