BtoBのリードナーチャリングとは?手法、実践のための4つのポイント

これから始めるリードナーチャリング/実践でつまずかないための4つのポイント日本のマーケティングシーンで「リードナーチャリング」という概念が注目されはじめたのが2015年前後。その後の数年で、「BtoBマーケティングではリードナーチャリングが重要」という認識は随分浸透しましたが、いざ取り組もうとすると、具体的に何をしてよいのか分からないという方も少なくないようです。

本記事では、これからリードナーチャリングを始めようと考えているマーケティング担当の方に向けて、BtoBマーケティングにおけるリードナーチャリングの役割や行うべき施策、リードナーチャリングを効率よく進めるためのポイントをご紹介します。

リードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは、簡単にいうと「見込み顧客(リード)が、自社の製品やサービスを購入してくれる可能性を高めていくための活動」です。

一般にBtoBマーケティングでは、展示会やイベント、Webサイト、セミナー、営業活動などを通じて見込み顧客の情報を獲得します(リードジェネレーション)。貴社でも、以下のようなチャネルを通じて獲得したリード情報をお持ちのことと思います。

チャネル 情報ソース例
展示会・イベント 名刺、アンケート回答
Webサイト 問い合わせ、ニュースレター購読、見積もり依頼、資料ダウンロード、無料診断サービス
営業活動 名刺交換
その他 テレマーケティング、リード獲得型広告(Facebook広告等)

 

なぜリードナーチャリングが必要なのか?

獲得した見込み顧客は営業活動の源泉となるものですが、すべての見込み顧客がすぐに商品を購入してくれるわけではありません。

BtoBマーケティングの場合は特に、検討期間が半年~数年と長期に及ぶ場合が少なくなく、その長い検討期間の様々なフェーズにいる見込み顧客が「リード情報」として獲得される可能性があります

商材やサービス、見込み顧客獲得の手法によっても違いはあるものの、一般にはリードジェネレーションの活動を通じて獲得した見込み顧客のうち、実際に売り上げに繋がるのは1割程度だと考えられています。つまり、集めたリードリストは「玉石混交」の状態なのです。

このような状態のリードリストに対して等しく営業アプローチをかけていては、営業効率は上がりません。そればかりか、タイミングさえ合えば受注に至ったかもしれない見込み顧客に「必要もない商品を押し売りされた」という悪印象を与えて、金の卵を握りつぶしてしまうことにもなりかねません。

リードナーチャリングが、マーケティングと営業活動を最適化する「鍵」となる

そこで、リードナーチャリングという活動を通じて見込み顧客と交流し、自社製品に対する理解を深め、購買意欲を喚起しつつ、営業アプローチをかけるのに最適なタイミングを待つわけです。

購買意欲が高まった見込み顧客の情報だけを営業部門に引き渡すことができれば、営業効率を飛躍的に高められる可能性があります。

デジタル活用のしやすいマーケティング部門で効率よくリードリストの「質」を挙げ、人が動かざるを得ない営業部門のコストを引き下げる――このような組織全体としての最適化を踏まえて、リードナーチャリングが改めて注目されてきています。

リードナーチャリングの手法

前述の通り、リードナーチャリングのフェーズでは「見込み顧客との交流」が主要なタスクとなります。交流のしかたは色々と考えられますが、昨今のBtoBマーケティングシーンにおいては、一般に以下のような手法が用いられています。

Eメール(電子メール)

電子メールを用いたアプローチで、見込み顧客の商品に対する興味段階に応じて、関心の喚起や関係性の強化などを目的としたメールを送信するというのが基本的な形です。

通常はEメール内にURLのクリックなどのアクションを促すオファーを用意し、メールを受け取った見込み顧客の反応を計測して、改善を重ねていきます。

▼メールに含めるオファーの例
ノウハウ記事、ダウンロード資料、製品デモ、見積もり依頼、製品比較資料、セミナー申し込み など

セミナー

製品やサービスに関連のあるテーマでセミナーを開催し、見込み顧客を誘致するタイプの施策です。特定のテーマに絞ることで、展示会や販促イベントよりも深度の高い情報を見込み顧客に提供することができます。

セミナー参加は資料ダウンロード等に比べてハードルが高く、それなりに興味関心度の高い見込み顧客が対象となります。

インサイドセールス

インサイドセールスは、マーケティングと営業の間をつなぐ施策として、近年注目を集めている施策です。獲得した見込み顧客にまずは電話やメールを送り、インサイドセールス担当者とのコミュニケーションの中で見込み顧客の課題を引き出し、実際のアポイント(フィールドセールス)までつなげていく、というのが基本的な流れとなります。

※インサイドセールスは営業活動の一環として捉えられることもありますが、本記事ではリードナーチャリングの施策としてご紹介しています。セールスの知識とマーケティングのプロセスを融合させたような施策であるため、着手時のハードルはやや高いものの、うまく機能し始めると高い成果を期待できます。

Web接客

Webサイトを訪問した見込み顧客に対して個々の関心に応じたコンテンツを表示するなどして、オンラインで半自動的に接客する手法です。近年、導入が進みつつあるマーケティングオートメーションツールなどを活用して実現するのが一般的です。

更に、社内に蓄積された顧客データ(CRM)やDMP(Data Management Platform)、ソーシャルメディアなどから得られる情報などを組み合わせることで、精度の高い「接客」が可能となります。人口知能(AI)の進化により、昨今、注目を浴びている手法です。

以上の手法はそれぞれ単独で用いるだけでなく、機能的に組み合わせることで更に高い効果を見込めます。カスタマージャーニーを踏まえてナーチャリングのシナリオを明確にした上で、PDCAを繰り返しながら施策を組み立てていきます。

【複数の施策を組み合わせたリードナーチャリングで、効果的にリードの質を高めよう】
複数の施策を組み合わせてリードナーチャリングのシナリオを描く

リードナーチャリングを進める上での4つのポイント

リードナーチャリングの概要とBtoBマーケティングにおける役割、行うべき施策についてはイメージしていただけたでしょうか。

次に、リードナーチャリングで成果を上げていくためにぜひ押さえておいていただきたいポイントを4つご紹介します。

1. カスタマージャーニーを明確にしよう

前項でも少し触れましたが、リードナーチャリングを進めるにあたっては、ターゲットとなる見込み顧客のカスタマージャーニーを明確にし、見込み顧客のニーズを理解した上で沿ってシナリオを組み立てることが大切です。

そして、「見込み顧客を顧客化する」という最終的な目的を達成するためには、カスタマージャーニーの設計と活用が必要不可欠です。やみくもにリードナーチャリング施策に着手するのではなく、まずはカスタマージャーニーの把握から始めましょう。

カスタマージャーニーについては以下のページで詳しく解説していますので、ぜひあわせてご一読ください。

▼ 参考記事
カスタマージャーニーとは?その基本と作り方

2. 営業チームとの連携を密にとろう

リードナーチャリングを実際に担当するのはマーケティング部門ですが、カスタマージャーニーの設計や施策実施にあたっての目標設定には、営業部門との連携が必要不可欠です。

中でもとりわけ重要なのが、営業部門が求める見込み顧客の状態を共有することです。というのも、営業部門の体制や営業方針によって、求める見込み顧客の状態は微妙に異なるためです。

部門間の連携には難しい点もありますが、コミュニケーションを密に取ってうまく連携していきましょう。

3. スコアリングを行おう

冒頭で述べたように、リードナーチャリングは商品に対する見込み顧客の関心度を深め、購買可能性を高めることを目的として行います。その際に重要なのは、「関心度」や「購買意欲」といった指標を数値に置き換えて可視化することです。数値化することによって、その後の施策の自動化が行いやすくなります。

スコアリングを効率よく行うためには、専用のツールが必要です。 最近はほとんどのマーケティングオートメーション(MA)ツールにスコアリング機能が搭載されていますので、まずはMAツールを導入し、そこに搭載されているスコアリングツールを利用する、というのが現実的な解となるでしょう。

4. 魅力的なコンテンツを用意しよう

意外に見落とされがちですが、リードナーチャリングでは「コンテンツ」が非常に重要な役割を果たします

せっかくEメールを送信しても、メール内でオファーされているコンテンツが見込み顧客の関心を惹きつけられなければ成果は上がりません。「今、見込み顧客が何を求めているか」を把握した上で、魅力的なコンテンツを提供するよう心がけましょう。

なお、ここでいう「コンテンツ」には、Webサイト上の記事やブログといったいわゆる「Webコンテンツ」だけでなく、製品資料やパンフレット、カタログ、動画、セミナーなども含みます。こうしたコンテンツが、自社と見込み顧客をつなぐ「架け橋」となります。

まとめ

以上、BtoBマーケティングにおけるリードナーチャリングについて解説しました。

記事中でも何度か触れたように、これらの施策を効率よく実施していくためには、リードナーチャリングを得意とするマーケティングオートメーションツールの導入が推奨されます。

マーケティングオートメーションツール「HubSpot」は、顧客主導のマーケティング手法(インバウンドマーケティング)を効果的に実践することのできる、クラウド型のオールインワンマーケティングツールです。

本記事でご紹介したEメールの送信やインサイドセールス、Web接客といったリードナーチャリングの手法を実現するための機能をすべて備えている上、リード情報を効率よく管理する高度なCRMを搭載していますので、部門をまたいだ連携もスムーズに行えます。

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